ドメインは「入口」だが、間違えると「出口」がない

独自ドメインは一度取得すると、基本的には1年単位の付き合いになります。 しかし、業者選びを間違えると、管理画面が使いにくかったり、大量の広告メールに埋もれて更新期限を見逃したり、最悪の場合は「知らない間に自動更新されて料金を支払わされる」という事態に陥ります。

私の推奨する2つのサービスと、注意が必要な1つのケースを紹介します。

おすすめ1:Cloudflare Registrar(.com / .net など)

もしあなたが .com.net などの国際ドメインを取得するなら、Cloudflare Registrar が最強です。

  • 原価提供: Cloudflareはドメイン登録で利益を出そうとしていません。卸売価格(原価)そのままで提供してくれます。つまり、世界で一番安いです。
  • 設定が自動化: Cloudflareの各種サービス(Pagesなど)と連携する場合、DNS設定がボタン一つで完結するケースが多いです。面倒なコピペや入力ミスによるトラブルとは無縁です。

おすすめ2:Xserverドメイン(.jp など)

日本の .jp ドメインを取りたい場合、Cloudflareでは取り扱いがなかったり、移管制限があったりする場合があります。 その場合の国内の有力な選択肢は Xserverドメイン です。

  • シンプル: 管理画面が枯れていて(古き良きUIで)迷いません。
  • 適正価格: 国内相場として標準的で、変なオプション料金もありません。

注意:「国内最大手の有名サービス」の落とし穴

テレビCMなどもやっており、知名度は抜群の「あのサービス」ですが、個人的には利用を避けることを推奨します。 その理由は、ユーザー体験(UI/UX)における「ダークパターン(ユーザーを不利な選択に誘導する設計)」とも取れる仕様が散見されるからです。

1. 契約時の罠

ドメイン購入画面で、「サーバーも一緒に契約しませんか?」「セキュリティオプションを付けませんか?」といったチェックボックスが大量にあり、油断すると不要な契約をしてしまうリスクがあります。

2. メールの洪水

宣伝メール(メルマガ)の頻度が異常に高く、設定でオフにするのも一苦労です。 その結果、気づかずにドメインを失効してしまうリスクがあります。

3. 解約と更新の「締め切り」の罠

ドメインサービスでは一般的ですが、「有効期限」と「自動更新の解除期限」は異なります。 このサービスの場合、「有効期限の16日前」 がデッドラインです。これを過ぎると、自動更新の解除ができなくなり、強制的に更新費用が発生します。 (※他社でも同様の期限はありますが、このサービスの場合、前述の「通知メール埋没問題」と相まって、気づかないまま期限を過ぎてしまう事故が多発しています)

4. 謎の手数料「サービス維持調整費」

これが決定打です。 通常のドメイン更新費用とは別に、「サービス維持調整費」 という独自の手数料が加算されます(10〜20%程度)。 「電気代の高騰」などを理由としていますが、XserverやCloudflareにはこのような不明瞭な上乗せ手数料は存在しません。 表示価格よりも実際の支払額が高くなるため、「安いはずが逆に高かった」という現象が起きます。

唯一のメリット:初期費用の安さ

批判ばかりしましたが、評価すべき点もあります。それは「初年度の登録費用が圧倒的に安い」ことです。 頻繁に「.com 1円」などのキャンペーンを行っているため、「1年だけ使って捨てる」ような使い捨てドメインの用途であれば、最もコストパフォーマンスが良い選択肢となります。

ドメイン管理は「シンプルに借りて、シンプルに返す」ができることが一番です。 精神衛生を守るためにも、クリーンなUIを持つサービスを選びましょう。